【心と体はつながっている】自律神経を味方につけるコツ

——朝起きた時になんとなく体が動かない
——勉強や部活のやる気が今日はおきない
——疲れが続いてなかなか取れない

こんな経験をみなさんもしたことはありませんか?これらの要因は様々あるのですが、その中でも“自律神経じりつしんけいのバランス”が関係していることも少なくありません。自律神経というとむずかしく聞こえるかもしれませんが、僕らの意識していないところで呼吸こきゅうや体温の調節、食べ物の消化などから、睡眠のリズム・日中の活動のしやすさなど、毎日の生活習慣をコントロールしてくれる体の仕組みのことをいいます。

自律神経は僕らが生活を送る中で起こる色々なことに敏感に反応し24時間休みなく働いています。そして、上手くコントロールできないと体はすぐ不調になってしまうことも多々あります。ですが、それは言い換えると日々のちょっとした意識で自律神経は効率よく働くことができるようになることを意味しており、実際に集中力が増したり、体の回復をサポートしてくれたりします。

今回は、そんな自律神経がそもそもどんなものなのか、日常生活やスポーツにどう活かしていけるのかをまとめてみたので一緒に読み進めていきましょう!

自律神経のキホンの話

自律神経ってなに?

神経しんけい」は僕らの体全身をかけめぐって、脳からの指令を伝えてくれます。神経の種類はざっくり分けると2つ。筋肉を動かす“運動神経うんどうしんけい”と、今回の主役である自律神経じりつしんけいです。

自律神経は、呼吸こきゅうの強弱・心臓しんぞうの動き・体温・消化しょうかなどの調節を行っていて、人が生きていく上で欠かせない働きをコントロールしてくれます。しかも24時間、自動でです。つまり、自分の意思とは関係なく、体調子を自動で調節する仕組みこれが自律神経です。

どうやって調節するの?

自律神経は2つの武器を使って体の調子をコントロールしてくれます。その2つの武器が交感神経こうかんしんけい】と【副交感神経ふくこうかんしんけいです。

神経という言葉がたくさん出てきて混乱するかもしれませんが、この2つは“ON”と“OFF”のスイッチと考えてもらえると理解しやすいかもしれません。
体をどんどん活発にして行動的にしていきたい時は“ON”スイッチである交感神経を使います。
反対に、体を落ち着かせて休ませたい時は“OFF”のスイッチである副交感神経を使います。

例えば僕たちがスポーツをした際、筋肉にはたくさんのエネルギーや酸素さんそが必要になります。そこでのうは、心臓しんぞうはいとつながっている交感神経を使って「もっと速く動いて、血液けつえきをたくさん体にめぐらせてください。呼吸こきゅうをもっとしてください。」と命令を出します。

逆に、リラックスしたい時は副交感神経を使って「力をゆるめて大丈夫だよ」と筋肉に命令を伝えたり、肺には「もっとゆっくり呼吸をしましょう」と伝えてくれます。

自律神経のリズム

シーソーの関係

交感神経と副交感神経は1日の中で強い時間帯、弱い時間帯がそれぞれあります。2つの神経はシーソーのような関係で、どちらかが強くはたらいている時、もう一方は力をおさえています。

基本的には、人は朝起きて日中に活発になり、夜になると眠ります。上の図で、赤い線で示した交感神経のリズムを見てみましょう。朝に向かうにつれ交感神経の働きが強くなり目覚めへとつながります。そして、人が1番活発になる12:00頃に交感神経の働きはピークを迎えていますね。そこからゆるやかに交感神経の働きは弱くなり、18:00頃には副交感神経に働きの強さを逆転されてしまいます。最終的に、睡眠時には交感神経の働きが1番弱くなり、そしてまた朝を迎えるにつれて強くなっていきます。青い線の副交感神経はこれと全く逆のリズムをしています。

このように、交感神経・副交感神経は1日を通して働きの強さを変え、僕たちの生き物としてのリズムを作ってくれています。

乱れるとどうなる?

自律神経のリズムが乱れると体には様々な不調が起こります。

なんか調子悪い

自律神経は、心臓や血管・胃・肺など僕らの全身につながっていて、体の調子を自動で調節してくれると話しました。そのため、自律神経が乱れてしまうと体のあちこちに不調をきたします

・頭が痛い
・お腹が痛い、気持ち悪い
・めまいがする
・すぐに疲れてしまう

これらは例の一部ですが、血の流れが悪くなったり、体温調節がうまくいかないことで起こったりする症状です。

気持ちが安定しない

自律神経は内臓ないぞうだけではなく、のうの感情をコントロールする部分とも深くつながっています
・イライラしやすい
・集中できない
・不安になりやすい
・気分がなんとなく乗らない
このような調子の日が続いていたとしたら、それは自律神経が乱れているサインかもしれません。

疲れが取れない

・布団に入っても寝付けない
・朝起きるのがつらい
・寝てもすぐに起きてしまう
・起きても疲れが取れない
このような症状は、交感神経・副交感神経の切り替えが上手くいっていない時に起こりがちです。

睡眠時には、副交感神経の働きによって体が“休むモード”になるはずですが、リズムが崩れている時はなかなかそうなってくれません。結果的に睡眠の質が落ち、疲労を取り切ることができません。睡眠の質に関してはこちらの記事も参考にしてくださいね。

自律神経をコントロール

自律神経のリズムは毎日の生活習慣の積み重ねによって作られます。逆を言えば、生活が乱れるだけでも自律神経は簡単にバランスを崩してしまいます。まずは、毎日の生活リズムが整っているのかを意識しながら、日々の中で実践していきたいポイントをご紹介します。

起床・睡眠時間を決める

自律神経は一定のリズムで交感神経・副交感神経の強弱を変えているとお話ししました。起床時間や睡眠時間をできるだけ一定にすることで、その強弱が上手く切り替わるようになります。ポイントは平日だけではなく休日も大きく時間をズラさないことです。

朝に光を浴びる

朝の光は交感神経のスイッチがONになるきっかけとなります。起きたらカーテンを空けたり、天気がよければ外に出るなど、陽の光を浴びることができるとベスト。さらに、実は光を浴びることで自然と体は“睡眠の予約”をしています。これは、日の光がきっかけになり、睡眠に必要なホルモン(メラトニンと言います)が14~16時間後に出るようセットされるからです。

体をしっかり動かす

運動をすることで筋肉が動き、その筋肉は血液を全身にめぐらせてくれます。その血液は自律神経にも栄養を運び、効果的に働けるようサポートしてくれます。特に休日で部活や習い事がない日は運動を全くしない1日になることも少なくありません。ウォーキングやストレッチなど、会話ができる程度の負荷で構わないので、日中の運動を意識できると良いですね。

寝る前のスマホを減らす

スマホのブルーライトは、目からとても強い刺激を脳に送ってしまいます。寝る前にスマホをいじってしまうと、脳はその刺激によって、夜を昼と勘違いしてしまい交感神経をONにし、結果として寝つきが悪くなります。できれば、30~60分前には長時間のスマホの使用は避けたいところです。

気持ちのコントロール

人はストレスを感じると交感神経が刺激され、なかなかリラックスすることができません。日々の部活での失敗や人間関係など他者ありきなものから、朝の寝起きで時間がなくバタバタしてしまうといった個人的な問題まで、生活の中で人がストレスを感じる場面はとても多くあります。そんな時に大切なのは、どんなことで自分が落ち着くのか・どんな場所がリラックスできるのかなど、自分を知っていることです。

好きな音楽や食べ物、笑顔になれるもの、無心になれる場所、落ち着く香りなど、人によって気持ちのコントロール方法は違うと思います。今のうちから自分にとってどんなことがプラスになるか意識すると、安定感のある精神状態を作りやすくなりますよ。

最後に

自律神経は僕たちが生きていくために24時間働き続けているとても大切な体の仕組みです。その一方で、些細なことで乱れるものでもあります。自律神経のリズムを整えた方が良いと話してきましたが、大切なのは“乱れないように完璧を目指すこと”ではありません。人の体は、多少バランスを崩しても整えようとする力を持っています。ですが、リズムの乱れた日が多くなってしまうとその力だけではおぎなえなくなってしまいます。できることから意識して整えていく、その積み重ねが皆さんのスポーツパフォーマンス、さらには生活のしやすさに繋がっていくと思っています。自分の体は自分でコントロールできるように、今から練習していきましょう!

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